2014年11月27日木曜日

小川明子『文化のための追及権』

師走に向かう実感は大相撲九州場所の千秋楽とともに訪れる。 
このあと、ラグビーの早慶戦、早明戦と福岡国際マラソンが拍車をかける。 
白鵬が大鵬の優勝回数の記録32に今場所ついに並んだ。大相撲を見るようになったのは昭和45年くらいから。大鵬の最後の優勝も記憶に残っている。当時は北の富士と玉乃海が横綱に同時昇進して、北玉時代の到来などとマスコミが騒いでいた。栃若、柏鵬に続く新たな時代の幕開けだった。この新勢力の台頭で無敵の大鵬の力に陰りが見えはじめていた、そんな時代だ。 
子どもの頃、強烈な記憶に残っているのは大鵬の引退と玉の海の急死だ。新進気鋭の人気力士貴ノ花に敗れた大鵬が突然引退を表明した。巨人大鵬卵焼きではないけれど、横綱大鵬の時代は“永久に不滅”だと信じていた。大関時代何度か綱とりを惜しいところで逃していた玉の海(大関時代は玉乃嶋)は横綱になって強くなった。精進を重ねた結果だろうと子ども心に感心して見ていた。ある日急性盲腸炎で急死というニュースが流れた。それからしばらくライバルであった北の富士が低迷したような記憶がある。 
大相撲も一時期にくらべて人気を取り戻しているようである。遠藤、逸ノ城など経験は少ないがこれからを期待できる力士があらわれたことが大きい。アマチュア相撲で実績を上げてきたこの両者はさすがに幕内クラスの力を持っている。問題はこれからだ。やはり幕内に定着し、大関、横綱をめざすにはこれからの努力が不可欠だろう。これまでも鳴り物入りで角界入りしたアマチュアのホープは多数いたけれど大成した力士は思いのほか少ない。 
著作物に関して「追及権」という権利があることはまったく知らなかった。著作物(主に美術作品)が転売され、販売額が上がっても、そのうちの何%かを制作者が受け取ることができる権利であるらしい。ヨーロッパや米国では明文化されているんだそうだ。 
知らなかったことが多いなあと思う11月なのであった。 

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