2022年1月8日土曜日

山本周五郎『五瓣の椿』

いつしか正月ならではイベントがなくなっている。
実家を訪れて挨拶する、親戚の家に集まって新年会をする、そうした行事が、である。元日は遅く起きて、昼近くからおせちをつまみに酒を飲み、雑煮を食べて(さっき起きたばかりというのに)、昼寝する。2日3日も同じようなものでテレビで箱根駅伝や大学ラグビーを眺めて過ごす。
子どもの頃はよく父に連れられて親戚の家に年始参りに行ったものだ。
祖父の弟妹(大叔父、大叔母)が東京近郊に住んでいた。長女は平塚、次男は金町、次女は梅島(後に大泉学園に転居)、三男は落合。三女も大井町に暮らしていたが、ほとんと記憶はない。父はこれらの叔父叔母の家を訪ねてまわったのである。このほかにも横浜磯子の氷取沢という町に転居した遠い親戚もいて、父の運転する車で行ったことがある。磯子の小高い山の上にある氷取沢は今では大きなマンションや多くの戸建て住宅におおわれているが、当時は分譲地にまばらに家が建っている別荘地のような町だった。おそらく平塚の叔母さんの家から横浜にまわったのではないだろうか、帰り途、坂道を下ったところを夕日を浴びながら市電が走っていたのをおぼえている。伊勢崎町あたりではなかったかと今になって思う。本牧に住んでいた山本周五郎が山を越えて散歩したあたりではなかろうか。
と、強引に周五郎まで辿り着かせたが、この本は実は7年前に読んでいる。どうしたわけか、ここに書き残すことを怠ってしまった。先日、野村芳太郎監督の映画をネットで観て、原作を読んでいることに気がついた。読んでいるとき、おしのは岩下志麻がいいなと思った記憶があるが、果たして映画の主役はそうだった。
正月休みはテレビで何本かドラマを視た。あまり印象的なストーリーはなかった。もちろんドラマのせいではなく、視る方がそれなりに歳を重ねたからである。

あけましておめでとうございます。
今年もブログ、はじめました。

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