2020年8月24日月曜日

池井戸潤『半沢直樹2 オレたち花のバブル組』

基本は在宅ワークであるが、ときどき出社する。
出かけたついでに区役所や図書館に寄ったり、買い物をしたりする。ふだん、家にいるときはたいていお昼に蕎麦を茹でる。たまに焼きそばにしたり、炒飯をつくることもあるが、ほとんど蕎麦なので、外出するとラーメンが食べたくなる。それでも外出する機会は少ないので、今年の夏はまだ冷やし中華を食べていない。めずらしいことだ。
先日、半沢直樹の『オレたちバブル入行組』を読んで、銀行の話なんてたいしておもしろくもなかろうと思ったものの、つい続編も読んでしまっている。どちらかといえば、僕はこのシリーズに登場する銀行マンたち以外の人間と同様、「しょせんは金貸しだろ」というスタンスでいる。
そもそもが高校時代進路を選択するにあたって、文系を選び、しかも法律であるとか経済であるとかいった社会科学を学ぼう気がまったくなかったのである。大学に進んでからも一般教養の法学や経済学、社会学などは一般強要以外の何ものでもなかった。親戚にも金融関係は少ない。父方の叔父、そして父の従弟に証券マンと銀行マンがいたが、母方にいたっては、建築家、挿絵画家、自動車整備会社経営、役所の土木担当、医者などがいて、あまり社会科学のにおいはない。
それでももう何年も前になるが、姪が結婚した相手が銀行マンだった。知り合いに銀行員ができて、至近距離でまじまじと見た。身近にこういう人がいるのも悪くはないなと思った。不思議と安心感があるのである。もちろん銀行マンだからおもしろくともなんともない。たまに会うと「おーちゃん、おひさしぶりです」などと挨拶する。姪たちから僕はそう呼ばれている。どことなく「安定」という二文字に声をかけられているような照れくささを感じる。
それはともかくとして、続編を読んでしまった。この物語のなかでいちばん頭がいいのは半沢と同期で親友の渡真利ではないかと薄々思っている。

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