2011年5月21日土曜日

田家秀樹『70年代ノート』


関東学生卓球リーグ早稲田対明治戦を観る。
明治は世界選手権出場の主将水谷が欠場。早稲田も笠原、御内が残っているものの昨年の主将足立がいなくなり、ダブルスが弱くなっている。しかも先週、埼工大が早稲田を4-3で破る金星を上げ、恒例の全勝対決ではなくなった。
トップで笠原、続いて御内が無難に勝って、早稲田ペースかと思われたが、明治3番手の平野(野田学園)が流れを変えた。ダブルスは平野・神(青森山田)の1年生ペアが笠原・板倉組に逆転で勝利。その流れで岡田(愛工大名電)、神と1年生3人で4ポイント連取し、見事全勝優勝を飾った。
明治の1年生はそれぞれ他校の新人にない勢いをもっている。しばらく明治1強時代が続くのではないだろうか。
先日読んだ赤瀬川原平『東京随筆』同様、この本も毎日新聞に連載されていたものだ。
以前、田家秀樹の『いつも見ていた広島』という吉田拓郎を主人公にした小説を読んだ。70年代といえば個人的には吉田拓郎である。どうしても拓郎中心に音楽シーンの動きを見てしまうが、この本は特定のアーティストに偏ることなく“70年代”という時代そのものを浮き彫りにしようとしている。
著者も書いているように激動の10年を駆け足で通り過ぎていった印象は否めないものの、次々に押し寄せてくる70年代のアーティストたちの挫折と模索、そして成功が凝縮された一冊である。たしかに新聞連載時には次週掲載が待ち遠しかったが、こうして単行本として読むと実にはかない10年だったのだと思い知らされる。
はかなくも濃密な10年。かすかな記憶をたどって、当時の自分をふりかえるとちょっとせつない気持ちになる。

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