2022年12月11日日曜日

宮台真司『社会という荒野を生きる』

在宅勤務をはじめて1年半ほど経た昨年の10月くらいから運動不足が気になりだした。下手をするとひと月に2~30キロメートルくらしか歩いていないときもあった。スポーツウェアのアンダーアーマーが提供するスマホアプリを導入して、意識的に歩くようにした。目標は低めで月20キロ。その後25~35キロくらい歩くようになった。かれこれ1年以続いている。大学で体育を専攻した高校の先輩が1キロ10分台で歩くのがいいという。なかなか難しい。
11月29日も16時過ぎから歩きに出る。すでに日没は16時半頃。1時間ほど歩いて(だいたい6キロくらい)、帰る時分にはもう真っ暗である。歩き終わってテレビをつける。
16時15分頃、八王子市東京都立大学南大沢キャンパスで男性が刃物のようなもので首、背中、腕などを切りつけられ、重傷を負った。犯人は逃走。その後被害者男性は、同大教授で社会学者の宮台真司だとわかった。授業を終え、キャンパス内の駐車場に向かう途中だったという。
ちょうどこの本を読みはじめたところだったのでびっくりした。その後のニュースで12月7日に退院。防犯カメラに犯人らしき人物が映し出されているようだが、まだ逮捕には至っていない。日没前、あたりはかなり暗くなっていたのではないかと思う。
10月に立憲民主党福山哲郎との対談をまとめた『民主主義が一度もなかった国・日本』を読んで、もう少し宮台真司を読んでみたいと思った。わかりやすそうでいてわかりにくい。ラジオやネットで見聞きする著者の印象にくらべて難解な著作が多いと思う。自身に堆積された深い知識から構築される論理を理解するのがひと苦労であるし、独特の表現、言い回しがあって、慣れないとわかりづらい。もちろん学者であるから語り口は客観的であり、ひとつひとつの術語にも適切な定義が施されている。
今は宮台真司の鋭い舌鋒が復活するのを待つばかりである。

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