2017年12月30日土曜日

今年の3冊 2017

クリスマスコンサートを聴きに吉祥寺の明星学園に出かける。
中学生のアンサンブルや、アマチュアオーケストラ、ムジカプロムナードの演奏を楽しむ。ピアニストとしてゲスト出演した三好タケルは長女の高校時代の同級生で、なんどかライブに行ったり、焼鳥屋で飲んだりしている。
今回の演目はガーシュインの「Rhapsody in Blue」、実はここ2〜3週間仕事中になんども聴いていた曲だった。まるでリクエストして、それに応えてくれたかのような選曲だった。
今年読んだ本の中で印象の強かった3冊をピックアップしようという試みは久しぶりである。今年は簡単であるといえば簡単だが、難しいといえば難しい。

森田誠吾『魚河岸ものがたり』
四方田犬彦『月島物語』
出久根達郎『佃島ふたり書房』

上記3冊で決まりだ。
でもあまりにも偏りすぎちゃいはしまいか。築地、月島、佃。この一年の読書が隅田川の河口にひとまとめにされてしまうのもいかがなものか。他に読んだ本を見てみよう。

今年読みはじめた作家としては城山三郎。広田弘毅の生き方はそのまま作者の生き方に投影されているようだった。平松洋子も今年から。軽妙なエッセイがなんともいえない。昨年から引き続き読んでいる獅子文六。娯楽映画を観ているようなテンポ感がすばらしい。
常連組としては山本周五郎、吉村昭。今年も心に沁みる名作に出会えた。久しぶりに読んだのが関川夏央。昭和を見つめるまなざしがたまらなく共感を呼ぶ。
忘れた頃に読む海外の小説。今年はモーム、ディケンズ、フィッツジェラルドと数は少なかったが内容的には充実していた(と勝手に決めている)。

とはいうものの今年は「築地、月島、佃」の一年だったかな。とりわけ佃、月島は個人的に結びつきの強い土地だけに読書を通じて受ける印象が強すぎる。
来年はどんな本に出会え、どのような一年になるのか。
今年もご愛顧ありがとうございました。
来年もよろしくお願い申し上げます。

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