2011年3月19日土曜日

レイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』


東北関東大震災の被災者の方々に心よりお見舞いを申し上げます。
宮城、岩手、福島、茨城をはじめとして被災地にはいまだじゅうぶんな支援が行き届いていないようである。また都心にいちばん近い被災地といえる浦安も液状化現象、断水に加えて、計画停電が実施されるなど不自由な暮らしを余儀なくされている。
たいへん卑近な話で申し訳ないが、区の体育館の開放も4月まで中止が決まり、週末のスポーツ難民もこれから増えていくかもしれない。またスポーツに限らず、多くのイベントが中止。卓球の東京選手権も取りやめになっている。ご近所のCちゃんがカデットで出場する予定だった。
先週の地震の際読んでいたのが『ロング・グッドバイ』でチャンドラーファン(というかフィリップ・マーロウファン)は身近に比較的多くいたが、はじめて読んでみた。ハヤカワ文庫はカート・ヴォネガット・ジュニアとかアーウィン・ショーくらいしか読んでいない。久しぶりである。
新潮社でもらったブックカバーをかけようとしたら微妙にサイズが合わない。少しだけ大きいのだ、ハヤカワ文庫は。大きな震災とは対称的な小さな発見。一週間かけてようやく読み終わった。
探偵という職業はきわめて英米的な職業で日本で暮らしている限り、そんなかっこいい職業にお目にかかることはない。フィリップ・マーロウはまさに探偵のイデアのような存在である。
それにしてもなかなか手の込んだ読み応えのある一冊だった。村上春樹がなんど読んでも読み飽きることがないというのもわかる気がする。

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