2010年7月14日水曜日

阿刀田高『ギリシャ神話を知っていますか』

サッカーワールドカップ2010はスペインが優勝した。
識者によると速いパスまわしでチャンスをつくるスペインのサッカーは日本がめざしているサッカーに近いらしい。じっくり時間をかけて、切り崩した貴重な1点だったように思う。オランダは長いパスやドリブルの突破など、見ていて派手なサッカーだったが、微妙に勝ちに出る姿勢に乏しかったような印象だ。それにしてもオランダのファンマルウェイク監督の試合後のコメント「主審が試合をコントロールできていたとは思わない」は言わなくてもいい余計なひとことだ。
ギリシャの神々は聖書に比べて、とても人間的である。神話と呼ばれるだけあって、奇想天外な物語ばかりだが、登場する人物のみならず神々たちも人間的だ。
ギリシャ神話の逸話は西洋の小説にふんだんに引用されており、読書のための基礎教養として必須かなと思っていた矢先にこの「知っていますか」シリーズに出会えてなによりである。「知っていますか」を「知っていませんでした」だったわけだ。

>すでにこれまでの十章でおおよその英雄や美女たちについては触れただろう。
>ヘレネ、パリス、ヘクトル、アンドロマケ、カッサンドラ、アキレウス、ピュロス、
>オレステス、レダ、ヘラクレス、アドニス、ダフネ、オイディプス、アンティゴネ、
>オルペウスとエウリュディケ、シシュポス、タンタロス、ディオニュソス、プロメ
>テウス、エピメテウス、パンドラ、イアソンとアルゴー丸の船員たち、メディア、
>オデュッセウス、ペネロペイア、そしてゼウスを初めとするオリンポスの神々。
>いくぶん私好みの選択ではあったが、膨大なギリシャ神話の中の著名なエピ
>ソードはおおかた取りあげたと思う。読者諸賢は右のヒーローとヒロインたちの
>中で、どれほどの数を記憶にとどめておられるだろうか。

これはエンディングに近い11章で筆者が記しているまとめの部分。まあ、読み終えた今となっては、大して記憶にも残っていないが、そのうち折があれば思い出すだろう。

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