2017年8月22日火曜日

チャールズ・ディケンズ『二都物語』

今夏全国高校野球選手権大会は花咲徳栄高校が優勝した。
埼玉県勢初だそうだ。
とにかく今年は打撃の大会だった。昨秋の明治神宮大会決勝は履正社が11得点、センバツ決勝は大阪桐蔭が14得点、そしてこの夏の決勝も花咲徳栄が14得点である。この夏の大会は本塁打も68本飛び出した。広陵の捕手中村奨成は清原を上回る大会新の6本塁打を打った。ここしばらく高校野球は攻撃力主体になるのだろうか。
何年かにいちど、長い小説を読みたくなる。それがディケンズだったりする。英文学が好きだというわけではない。ディケンズも『デイヴィッド・コパフィールド』『オリバー・ツイスト』くらいしか読んだことはない。
『二都物語』はずいぶん昔のことだがテレビで放映された映画をビデオテープに録画して(それもベータマックスだったからたしかに昔のことだ)、何度も観ようと思った。テレビに映し出されるモノクロの画面。馬車がやってくる。と同時に眠気もやってくる。そういうわけで結局最後まで観ることもないまま世の中からベータ方式のビデオデッキはなくなってしまったのだ。
ということで今回手にしたこの本は中学生がはじめて文庫本を買ったときと同じくらいまっさらな状態といえる。最後どうなっちゃうんだろうという予備知識も何もなく読み進めるって楽しい。もちろん過去に読んだディケンズから多少なりとも学習はしているので、どのみちハッピーな結末が待っているのさ~なんて予想を自分なりに立ててはいた。
期待は、いい意味で裏切られた。こんな結末だったのかと。もちろんここで詳細を書くつもりはない。要するにこれまで読んだディケンズ的な終わり方じゃなかったっていうことだ。つくづく映画をちゃんと観ておかなくてよかったと思った。
東京ではもうすぐ秋季大会のブロック予選がはじまる。来夏に向けて、その前にセンバツに向けて、さらには明治神宮大会に向けて野球の新しい季節が今年もはじまる。

0 件のコメント:

コメントを投稿