2008年12月5日金曜日

シャルル・ペロー『完訳ペロー童話集』

12月だ。
今年の仕事納めは12月26日だという。最終週には飛び石連休もあり、もし景気がよければ、とんでもなくひっちゃかめっちゃかな年末になるだろう。そうならないで欲しいとは思うが、ここのところの景気の低迷を考えると忙しいだけ忙しい方がとりあえずはいいのかも知れない。まあ、複雑なところだ。

神田神保町に信山社という書店があり、岩波書店の本を中心にした品揃えで以前はよく立ち寄ったものだった。最近ではそこそこの規模の本屋で岩波の文庫や新書は当たり前のように見られるが、昔はそうでもなく、ちょっとした大型書店か町の本屋でも店主にこだわりなり、しっかりした考え方があるような店構えのところにしか置いていなかった。いや、実際はそうじゃないかもしれない。たまたまぼくが足繁く通った本屋のうち何軒か限られたところにしか岩波の本がなかっただけ、だったのかも。まあかれこれ30年くらい前の話だけど。
岩波の文庫や新書で、大きめの書店に在庫のない本は信山社に行くとある、という記憶が頭の片隅に残っていたのかもしれない。ラフォンテーヌの寓話集をさがしに行って、ペローの童話集を買った。こういうことはそう珍しいことではない。
ところで信山社のブックカバーが以前と変わらなかったのがうれしかった。表紙側には湯川秀樹のコメント、裏表紙側には井上靖のコメントが力強く書かれている。
古くからヨーロッパに伝わる民間伝承を本にまとめたのがペローといわれている。ペローがいなかったら「眠れる森の美女」も「サンドリヨン(シンデレラ)」も形にならなくて、ディズニーランドもできなかったに違いない。でもペローがいなければ、誰か別の人が書物にしたかも知れないし…、などとあまり「たら」とか「れば」とかで頭の中を膨らませない方が精神衛生上はよろしいかと。
ああ、年末は暇だといいが、あまり暇すぎるのもいやだし…。

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