2010年7月17日土曜日

ダグラス・C・メリル/ジェイムズ・A・マーティン『グーグル時代の情報整理術』

早川書房といえば、SFやミステリーでおなじみだが、いつの間にか新書も出版していた。
ぼくが好んで読んだハヤカワの本はカート・ヴォネッガットJrのSF小説で和田誠の装丁が好きだった。浅倉久志の訳も筆者を熟知した感があってあんしんして読めたと思っている。
そんなせいか、ハヤカワと聞くと良書を良質な翻訳で世に出している、といったイメージが強い。
先にクラウドコンピューティングの本を読んで、あまりにグーグルのことをぼくは知らないなと思い、それじゃあ、ってんで、手にとった。
グーグルという企業のモットーは「世界の情報を整理する」ということらしいが、筆者で元グーグルCIOのダグラス・C・メリルが自らの実体験とともに情報整理術を披露する。けっしてグーグル製品に偏った宣伝的な本でないところがいい。
gmailをはじめていないのならば、この本を読むのを機にはじめてみてはいかがだろう。本書の内容をPCの画面で確認できる。WordやExcelなどのファイルも作成でき、PDAやOutlook のスケジュールや連絡先データも移行できるが、実際のところは機能的には不十分だったり、文字が欠けたり、日本語版ではまだまだなところもあるが、とりあえずクラウド体験するにはもってこいだ。
早川書房に話は戻るが、翻訳ものや演劇関係の本が多かったので、もしや早川雪洲と関係があるのでは、と思っていたが、どうやらそういうことではないようだ。



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