仕事場でとっている日経新聞のチラシのなかに新聞販売店のアンケートが挿し込まれていて、適当に答えてFAXするだけなのだが、回答者のなかから抽選でオルセー美術館展2010のチケットが進呈されるという。ちなみに返答すると数日後、日経新聞販売店の人がチケットを持ってきてくれた(ここのところ、小さいことに関しては運がいい)。
そんなわけで昨日がはじめての国立新美術館。
前回オルセー美術館展を観たのは上野、東京都美術館だったような気がする。そのときは写真や陶器、彫刻などさまざまな展示があり、メインの絵画はエドゥアール・マネの「ベルト・モリゾ」だったような…。
今回は特にこれといった大物はなかったように思う。アルルのゴッホの部屋とか、ゴーギャンの自画像とか前回来日した絵も多かった。強いてあげればゴッホの自画像、スーラの点描画の何点かが印象に残った。
しかしながらなんといっても観てよかったと思うのはセザンヌの「ラ・モン・サン・ヴィクトワール」だ。大きな絵ではなかったけれども、3年前カンヌからアヴィニヨンへ向かうTGVの車窓からほんの一瞬だけで見たヴィクトワール山の姿を思い出したからだ。人間の記憶とは不思議なものでほんの一瞬でも印象に残ったものは一定期間、あるいは永遠に(もちろん体感的にではあるけれども)記憶できるものだ。
美術館を出たら雨が上がっていたので、昔伯父の住んでいた三河台公園のあたりを蒸し暑いなか散策してみた。大きなマンションが建ち並び、当時にもまして日当たりの悪くなった俳優座の裏の細道から六本木通りへ出て、南北線の六本木一丁目駅まで歩いた。
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