今月からラジオの語学講座を聴いている。毎年ではないけれど、この時期にはよく聴き始める。が、あまり長続きしない。せいぜい連休あたりで終わってしまうことが多い。5月号のテキストはたいてい使われないまま放置される。果たして今年はいつまで続くやら。
今年は今まで試したことのなかったことに挑戦している。それは2カ国語同時進行だ。フランス語とハングルにトライしている。特に根拠があるわけじゃない。ふたつ学んだほうが効率がいいとか、学習理論的に効果的だとかというわけではない。理由はひとつ。挫折するならまずどちらか。ああ、もうめんどくさいなあと思ってもまさかふたついっしょにあきらめるのは惜しいから、おそらくどちらかひとつは残すだろう、そうすることでどちらかは長続きするだろうという計算だ。われながら非常にせせこましい考え方だ。
清水義範の本はなんどかとりあげているが、今回読んだのはビジネス文書の作法。あまり清水義範とビジネス文書というものがイメージとしてつながらない。これはきっと何かあるのだろうと思い、手にとった。
本文は「週刊現代」に連載されていたものというから一応、ビジネス文書の指南書にはちがいはないのだが、読んでみると案の定、ただの指南書ではない。小うるさいテクニックを口を酸っぱくして熱く語ったり、読書に励めとか、訓練を積めと、センスを磨けみたいなことに頓着していない。むしろ昔の人たちより現代人のほうが文書を書く機会も読書する機会も豊富なのだから、もっとみんな文書を書くことでコミュニケーションしようぜ、みたいな著者ならではの軽妙な応援歌なのだ。
つくづく思うのだが、清水義範は本当に文章が好きな人だ。文章に愛情を持った人だ。著者の、随所に見られる文章に対するきちんとした思い、言うなれば文章愛、みたいなものがあるから、ただの文章作法の本とはひと味もふた味もちがうのだ。
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