2026年1月16日金曜日

杉並第五小学校創立七十周年記念事業実行委員会『新杉五物がたり 付荻窪物語』

杉並区に住むようになって30数年。
西武新宿線沿線の井草に10数年、天沼に移り住んで10数年になる。井草に住んでいた頃、近隣には桃井第五小学校があり、天沼には杉並第五小学校があった。井草と天沼はさほど離れていないのにどこからが杉並でどこからが桃井なのかわからないでいた。荻窪駅の北側には杉並第五小学校があり、南側には桃井第二小学校がある。それで杉並区の行政区分はどうなっているのか疑問に思った。
杉並区は現在、区内を通る鉄道に沿って、井草(西武新宿線)、荻窪(JR中央線、東京メトロ丸の内線)、西荻、阿佐谷、高円寺(JR中央線)、方南和泉(東京メトロ丸の内線、京王線)、高井戸(京王井の頭線)の七つの地域に区分されている。しかしこの区分は鉄道が整備されて以降のもので歴史的な側面は度外視されている。もともと杉並区は杉並町、和田堀町、井荻町、高井戸町が合併して誕生した。上荻窪村、下荻窪村、上井草村、下井草の合併で生まれたのが井荻村(町)である。桃井第一小学校はかつての井荻村役場に隣接する薬王院の薬師堂を最初の校舎にしたそうだが、井荻町の小学校が桃井第〇小学校で杉並町の小学校が杉並第〇小学校である(他にも高井戸第〇小学校もある)。現在の小学校の所在地に昔の地図を重ね合わせるとよくわかる。
この本は創立70周年を迎えたときに杉並第五小学校の教職員、卒業生や地元民の協力で生まれた貴重な史料である。小学校の歴史もさることながら、天沼という集落とその歴史を読み解くうえで大いに参考になった。巻末には「荻窪物語」が付されている。鉄道開設後の荻窪の発展が丁寧に記されている。著者は松葉襄。1965年から2020年まで発行された杉並のタウン誌『荻窪百点』の編集長である。
杉並第五小学校は2006年に創立80周年を迎えたが、2008年若杉小学校と合併して天沼小学校として生まれ変わり、新たな歴史を刻んでいる。

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