第五週を終えたところで東大以外の五校が勝ち点2で横一線に並ぶ。第六週は明治と慶應、立教と早稲田によるサバイバル戦。法政は勝ち点2を上げてはいるものの、すでに4校と対戦を終え、東大戦を残すのみ。この週で勝ち点を3にしたチームに優勝争いは絞られる。
今季投打にバランスのいい慶應がまず抜け出す。一発長打力のある岩見や仙台育英で佐藤世那とバッテリーを組んでいた郡司、センスが光る柳町らが経験の浅い投手陣を盛り立てている。明治に連勝して優勝に望みをつないだ。
早稲田立教は3戦までもつれ込んだ。初戦は投手戦。浦和学院のセンバツ優勝投手小島が完璧な投球で早稲田が先勝。2回戦は両チーム合わせて24安打の打撃戦を立教がサヨナラ勝ちした。
そして3回戦。先発投手は小島、田中誠と1回戦と同じだったが、こんどは立教田中が辛抱強く投げ勝った。早稲田は6回の集中打を食い止められなかったのが痛かった。5回の裏の小島の打席で代打を送るという選択肢もあったかもしれない。
これで次週第七週、立教が勝ち点を上げれば優勝。もし立教が勝ち点を落として、最終週慶應が勝ち点を上げると慶應が優勝となる。
先日読んだ『落日燃ゆ』がおもしろく、それまであまり関心のなかった城山三郎に興味を持つ。
昭和2年生まれという。世代としては僕の父や伯父と変わらない。志願しなければ戦場に送られることのなかった世代だ。ところが城山は帝国海軍に志願入隊する。特攻隊に配属される。経済小説というジャンルを切り拓いた作家としか知らなかった城山三郎に俄然興味がわく。タイトルに魅せられてこの本を手にとってみた。
子どもの頃、僕たちのまわりにいた大人たちはみな戦争を経験していた。それぞれが自らの戦争を語ってきた。
城山三郎の戦争ときちんと向きあいたいと思った。
ところで立教も慶應も勝ち点が取れなかったらどこが優勝するのだろう。
※東京六大学野球連盟のホームページで確認したところ、第六週明治法政ともに2勝0敗、最終週早大2勝1敗で明治法政のよる同点決勝ということがわかりました。お詫びして訂正いたします。
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