2013年11月24日日曜日

笠松良彦『これからの広告人へ』


さて、今年の大学野球をふりかえってみよう。
大学野球といっても東京六大学リーグばかり観ていて他チームの試合は全日本選手権や明治神宮大会でしかお目にかかっていない。おのずと偏りがある。
今年は明治大学の年だった。春は昨秋優勝の法政が勝ちっぱなしで最終週を迎え、明治と激突。明治は勝ち負けをくりかえしながらもなんとか勝ち点4で法政と並んでいた。初戦を落とした明治の第2戦、法政のねばりに会って引き分ける。悪い流れのなかで第3戦、ようやく法政に土を付け、流れを引き寄せる。混戦に持ち込んで這い上がるのがこの春の明治の勝ちパターン。第4戦は終始リードされる苦しい展開となったが思いがけないエラーで逆転、そのまま1点差を守りきった。
大学選手権は上武大に不覚をとり、4強にとどまった。
秋は立教に勝ち点を落としたものの春より安定した戦いぶりだった。立教対明治の3回戦で舟川が起死回生の代打逆転3ランを放った。観ている方もびっくりしたが、打った本人も感極まって涙のホームインだった。4年間野球を続けてきたよかったと思ったのだろう。
明治神宮大会は明治と亜細亜の一騎打ち。準決勝では明治中嶋、亜細亜嶺井が主将の仕事をして試合を決めた。が、流れをつかんだのは後者だった。先制ホームランと貴重な追加点となるタイムリーヒット。母校の沖縄尚学が初優勝を決めたその直後だけに嶺井にも期するものがあったにちがいない。亜細亜は九里、山崎のリレーで全試合を戦い抜いた。トーナメントを勝ち抜くにはそれ以外にないとの判断だろう。戦国東都をはじめ、入れ替え戦のある連盟に加入している大学は負けない術を知っているのだろうか。
以前いっしょに仕事をしていたTくんがイグナイトという会社に移り、広告ビジネスの最前線でがんばっているようだ。この本の著者はそのイグナイトの代表。広告ビジネスにはスピードと結果をともなう緻密さがこれまで以上に求められている。その足場が悪く、水の流れの激しい上流で彼らは仕事をしている。そんなことがわかった。

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