2006年1月21日土曜日

竹内一郎『人は見た目が9割』

昔、上司にコミュニケーションの7割は声の大きさ、2割は雰囲気、内容は1割だと教わったことがある。「見た目」と呼ばれるノンバーバル・コミュニケーションの割合は以前から着目されていたのだろう。で、どちらかといえばかなり学術的な分析がなされた本だと思って手にとった。正直言ったところ。
実際読んでみると演劇、マンガ(著者の専門分野といえばそれまでだが)からの事例が多く、わかりやすいといえばわかりやすいし、物足りないといえば物足りない。なんでノンバーバルコミュニケーションの比率が大きいのよってところを知りたかったんだけど、それはもっと別の本を読みなさいってことでしょうか。

2006年1月16日月曜日

湯本香樹実『ポプラの秋』

何年か前に梨木香歩の『西の魔女が死んだ』を読み終えたあと、当時5年生か6年生だった長女にすすめたら、たいそう気に入ったようで以来、娘の書棚に梨木香歩が並ぶようになった。そのときのお返し(?)か、こんどは娘のおすすめ図書ということでこの『ポプラの秋』を読んだ。 ああ、よかったなあ。うちの娘はこんないい本を自分で選んできて読んでるんだなあとひとあんしん。おもしろくても人の気持ちをアンダーにする物語は正直好きではない。重たい小説も本当は好きじゃない。窓から見える木々や草が風にゆらいで、ところどころで太陽の光を反射させてきらきらしている、そんな風景みたいな話が好きだ。